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太陽・恒星天体物理日本語公開済み

NGC 1850‑BH1はブラックホールではなく、2つの明るい星で構成されることが解明

2026年10月29日arXiv: 2610.37262v1

星団NGC 1850にあるとされるブラックホール候補NGC 1850‑BH1を、複数時点で取得した高解像度FLAMES‑ARGUSスペクトルを分離分析した結果、2つの明るい星が存在することが確認された。<br>光の合成が解消されると、重い側は約5.2 M⊙、回転速度v sin i≈275 km s⁻¹で、軽い側は約1.7 M⊙となる。この質量比q≈3.3は、既存のMUSEデータが示す10 %の光貢献上限を大きく超えており、光譜分析とHubbleフォトメトリで推定された半径(それぞれ6.7 R⊙と4.1 R⊙)と温度・重力の一致で裏付けられた。<br>質量関数とシステム速度から得られる傾斜角i≲67°は、推定質量と質量比の許容領域に合致する。<br>ただし、主要な不確かさは表面重力(log g)の制約が弱く、FLAMESデータの分解能とSNRの限界により、温度・回転速度の相関が発生している点だ。さらに、FLAMESデータでの光の35–50 %に対し、以前のMUSEデータでの10 %上限との差は、近隣の星、厚いディスク、または未確認の三次元体の影響による可能性がある。<br>現在の解析は太陽比率の化学組成を前提としているため、過去の質量転送により変化した表面水素分率が結果に影響を与える可能性も残る。<br>結論として、NGC 1850‑BH1に暗黒的なコンパクトオブジェクトは存在せず、今後は高解像度・高SNRの観測とより正確な軌道制約を得て、残存する不確かさを削減する必要がある。

元論文

Revealing the companion of NGC 1850-BH1

太陽・恒星天体物理銀河天体物理
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