強相関電子系日本語公開済み
KMS関係が示しても平衡とは限らない:SYK二重クエンチで見えた隠れた記憶
arXiv: 2609.20597v1
研究の要点はこうです。一般に平衡の証しとされるKubo‑Martin‑Schwinger(KMS)関係が成り立っていても、系が本当に平衡状態になったとは限らないと示しました。研究者たちはSachdev‑Ye‑Kitaev(SYK)モデルという強く相互作用する多体系で、あるハミルトニアンから別のハミルトニアンへ「クエンチ」(急変)し、さらに元に戻す二重クエンチの手続きを使って調べました。第二のクエンチに対する応答が、初期状態の情報を保持していることが分かりました。